『灼熱カバディ』第118話 あらすじとネタバレ感想~今週のビックリドッキリメカ「超高性能攻撃マシーン」

裏サンデーにて連載中、武蔵野創さんの『灼熱カバディ』最新話が公開されました。
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第118話【上げてきた基準】
遂に始まった奏和高校対紅葉高校。
先攻の紅葉・佐倉の速攻に対し反応が間に合わず、触れられてしまった高谷。
相手より自分の練習が優先だと常々口にしていた六弦の言葉は能筋過ぎると思っていたが、
なまじ情報があると現実との齟齬に反応が遅れてしまうとデメリットが有った。

そこに反省しながらも、振り返り駆けだした佐倉の体を掴む高谷。
その反応の速さに驚愕する佐倉。
志場はいつかの練習試合でも同じように反応した彼を思い返します。

そして、彼に追いつく様に支援に入る六弦と片桐。
高谷はこの優位に一瞬安堵しますが、聞こえてきた音に気付きその二人に声を掛けました。
支援ストップ。
その言葉の出だしで反応し体を止めた二人。
一方高谷はその言葉を発しながら佐倉の回転に巻き込まれ地面に突っ伏す形に。

高谷を振り払った佐倉はそのまま自陣に戻り、1点を獲得。
開幕の一戦は佐倉に軍配が上がりました。
まさかの事態に慌てる高谷ファンクラブの面々。

序盤に暴れまわる宵越と逆に序盤にムラの有る高谷。
しかし、支援まで狙っていた佐倉の狙いに気付き、その被害を自分だけに留めた。
今のワンプレーでお互い一筋縄じゃいかないと気づいたろうと、王城たちは分析します。

しょっぱなで油断するのは悪い癖だと、六弦に注意される高谷。
すんませんと謝りながらも、星海の練習試合で志場にやられた事も有り油断をしたつもりは無かったと一人考えます。

支援に気づいてからも一定のリズムだった。
つまり、まるでビビッていなかった。
彼の心音を思い出しながら、その度胸その強さに感嘆の意を呈す高谷。

対する佐倉は高谷本人や六弦より、その支援に向かってきた片桐が気にかかっていた。

高谷が攻撃に出られなくなり、向こうは慌てるんじゃないか。
相手エースの離脱に喜ぶ右藤たちでしたが、佐倉はそれは無いと思うと冷静に答えます。
奏和高校、攻撃は部長・六弦。
厄介なパワータイプ、能京でも5人がかりでやっとだった。

個々が自身の考えで対応するバラバラ守備の紅葉からすれば、軽い高谷より天敵じゃないか。
そう考える能京のメンバーたちでしたが、彼らが驚くスタイルの守備がそこに展開されていました。

合宿の時はバラバラだった紅葉の守備、それが今は鎖を繋いで連携を前提にしている。
世界組・六弦に彼らの連携が通用するのか。
佐倉への攻撃に対し、反対側が後ろに回り込む。
そちらに反応すれば佐倉が手を出す。

様になっている守備の動きに翻弄される六弦。
右藤は考えていた。
三校合同の練習試合で連携のスペシャリストたちを間近で見た。体感した。
基準はそこに有る。

果敢に戦う紅葉。
でしたが、六弦はその隙を突いたフェイントまで使えるテクニカルな選手。
パワーだけでなく上手さも有る、世界組の一人。

に対し、紅葉は負けません。

変な声出たと口にしながら距離を取る二人。
六弦は歯がゆくも攻め手を無くし、自陣への帰還を余儀なくされました。
あの六弦に対し連携を取り守備が出来る様になっている紅葉に唖然とする水澄たち。
六弦は素直に、これほどの守備をどうやって身に付けたのかと紅葉に問いかけました。
能京も気になるその秘密。
右藤は笑いながら、思い出したくもないですが特訓の名前くらい教えてあげましょうと答えます。
息を呑む一同。

右藤の口から飛び出たのは、いつか聞いた壮絶な特訓の名。

全くピンとこない六弦。
それに対し能京は、自らが彼らを高みに上らせたのだと気づき、そのマシーンに視線を集めるのでした。

感想
初っ端から熱い展開となった奏和対紅葉。
高谷の想定を上回る佐倉の成長具合に支援すら巻き込もうとするその度胸。
そんな佐倉に触れられてから掴みかかれる反応の速さに、相手の動きを音から感じ取る高谷。
直球も搦め手も出しあう二人の戦い、初戦は佐倉に軍配が上がりましたがもちろん高谷もそのままにはしておけないでしょう。
一人でも追い出せば帰ってくる訳ですから、まだまだ活躍の機会は有りそうです。
高谷ファンクラブの落胆ぶりも凄まじい事ですし、というか何人か魂抜けてそうですし、
彼女らの活躍もまだまだ期待したい(笑)
そしてその一合で現れた片桐という伏兵の存在。
高谷や六弦に着いてくる反応の速さは中々のもの。
六弦の様なパワータイプの体つきにも見えましたが、中身はどういうタイプなのか。
副部長というからには実力も十分かとは思いますが、まだまだ未知の選手です。

高谷が追い出されたとなっては、次の攻撃は部長・六弦。
能京に脅威を与えたパワータイプの彼でしたが、それに対し紅葉は以前は無かった鎖を使った連携を持ち出しました。
各々が各々の強さを磨いていたという紅葉のスタイルでしたが、練習試合で圧倒的な強さ、そして連携の強さを知った。
その強さを自らに取り込み昇華させていく、それもまた強くなる為に必要な事。
始めに見たソレが高い基準というのは良い事ですよね。
目標や基準に据えるなら、高みにあるものでないと。
連携を駆使し群の強さを持った紅葉。
六弦のフェイントにも反応できるほどに、個の力も高まっています。
その特訓に使われたのは、合同合宿でも行われた「超高性能攻撃マシーン練習」。
マシーン=王城の攻撃をただひたすら受け続けるという、過酷過ぎる特訓でした。
王城本人はおらずとも、彼に追随する佐倉の存在が有る紅葉。
その攻撃をただひたすらに受け続けるだけでも、その回避・防御の水準は高くなっていく事でしょう。

六弦もその名にピンと来ていませんが、実の所過去に同じ練習を受け続けているんですよね。
その事実に気付けば、多少なりと攻め方を考えることが出来るかもしれません。
能京も英峰も、結果として紅葉に塩を送る形となった合同合宿。
彼らの力も取り入れて強くなった紅葉が、奏和を打ち倒すことが出来るのか。
次回更新は5月7日。
令和になっても熱の冷めない『灼熱カバディ』、まだまだ激戦が続きます。
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描き下ろしのちょい足しでは「超高性能攻撃マシーン」を考える六弦たちが描かれたりしていますので、
気になる方はどうぞ。