『わたモテ』喪163 あらすじとネタバレ感想~加藤さんは黒ギャルでもステキ

ガンガンオンラインにて連載中、
谷川ニコさんの『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』最新話が公開されました。
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喪163 モテないし夏
日焼け
茹だる様な暑さの中、学校へと向かう智子。
その目線の先に、見知った雰囲気の女子が居ました。
日傘越しでも分かるその立ち居振る舞い。
声をかけるとその通り、その声に振り向き挨拶をします。

日傘なんてセレブみたいと褒める智子ですが、
よくよく周りを見ると意外と使っている女子高生が多い。
少し前は制服と日傘の組み合わせなんて中二病設定のアイテムだったのに、
今や普通なのかと物思いにふける智子。

そんな彼女に明日香は肌が強くないし黒いのに合わないからと
日傘を使う理由を説明します。
その言葉を聞いて、日焼けした明日香を想像する智子。
それはそれで有りかもしれないと失礼なイメージを膨らませます。

じゃあ他の人ならどうか、自分ならどうか。
色々と想像してみるも、自分含め残念な結果にしか想像出来ない智子なのでした。

原幕四天王
一学期期末試験、今回は保健体育の返却。
各自自身の点数を確認します。
保険は勉強しなくてもいい点が取れる。
実際に84点という高得点をたたき出している智子は、ゆりの点数を確認。

言いながら出してきたゆりの答案には86という智子より高い数字が。
高得点じゃないけどという言葉は謙遜なのかむっつりの否定なのか。
そのまま智子は横にいる陽菜を見やりますが、
恐らく彼女は高得点ではないだろうという予想。
その結果は予想通りでした。
そこに、100点を取ったという声が聞こえます。
その声の主は光、100点を獲得したのは琴美という事で、
智子は当たり前だろうと然して興味も持たず。

全員に配り終えた後、荻野はクラスの平均が学年平均を上回ったと生徒たちを称賛。
保健体育は受験には直接は関係なくとも、受け持つ身としては嬉しいと口にします。
そして、全クラスで4人だけ満点を取った生徒がおり、それがすべてこのクラスの生徒だと発表。

4人の、そしてクラス全員の努力を荻野は改めて褒め称えるのですが、
真子からすれば羞恥の矢面に立たされた様なもので。
智子はそんな彼女たちを見ながら、
自身が100点を取り五傑とならずに済んだことを安堵するのでした。

こはるちゃん①
教室で教科書を忘れたと口にする小陽の友人。
次の教科担当はうるさいからと、
別のクラスの小陽に教科書を借りることにしました。
3-5に向かう途中、智子たちとすれ違う彼女。
いつかぼっちだったあの子も、今や友人と廊下を歩く様になっていました。

そして、それを馬鹿にしていた少女は今、教室で独りぼっち。
誰に話しかけるでもなく、ただ一人で携帯をいじり続けています。

それを見て、少し喜ばしく思う友人。
あの頃あれだけバカにしていたのにと、嘲笑していた彼女を思い返します。

少しからかってやろう。
そう思い、小陽に声をかけた彼女。
呆けていた表情の小陽でしたが、
彼女を見るなり目を輝かせ明るく返事をしだしました。

何しに来たの?とせっつく様に喋りかける小陽。
さちと呼ばれた友人は理由を説明しながらも、
彼女の性格と表情の差に辟易するのでした。

こはるちゃん②
本来の目的である教科書ですが、残念ながら小陽も持っていませんでした。
共通の友人である真子も今は教室におらず、八方塞がり。

かと思いきや、小陽は自慢げに立ち上がり男子生徒の元へ歩き始めました。
和田と話す男子・鈴木をロックオンし喋りかけた小陽。
見事、彼から目的の教科書をゲットし、さちへと差し出します。

誇らしげに話す小陽を見ながら、
さちは憎めなくない子だと一人思うのでした。

こない
場面は変わって3-4。
かよはふと思った「黒木さんの弟はうっちー的にどうなのか」という疑問を
本人に投げかけてみました。

どうとは?と返す笑美莉に、男子なんだしドキドキしたりしないのかと
思春期らしいお話。

思い立ったら即行動。
智貴が廊下を歩いていると、壁にもたれかかる様に立つ笑美莉の姿が。

見知った顔がなぜここにいるのか。
気になれども気にせず通り過ぎようとする智貴でしたが、
笑美莉は隠す気などさらさらないかの様に彼の顔を凝視。

その上本人のいるその場で、
自分が感じたキモさをかよに語り始めるのでした。

閉じ込められる
昼休みに差し掛かるところで、陽菜は荻野に呼び止められカギを渡されました。
体育倉庫のカギをかけ、職員室に返しておいてほしい。
その頼みを内心嫌がりながらも、快諾する陽菜。

そのやり取りを見ていた智子は二度とないチャンスだと、
長年の夢の一つを叶えることにしました。
それは「体育倉庫に閉じ込められる」という、フィクションで良くあるあのアクシデント。
体験したいというその気持ちは陽菜も少し分かる様です。

鍵が閉まったのを確認してから、脱出経路を探す智子。
積み重ねられたマットを乗り越えると、そこには脱出経路ではなく、
ばつの悪そうなカップルの姿が。

どうしようもなく、苦笑いをする智子。
返事もなく黙り込む二人を置いて、早々に入口へ戻ります。
邪魔をしない様、小さく陽菜を呼ぶが、一向に返事がない。
その場の空気に耐えられない智子は、ドアを叩きながら悲痛な叫びを上げるのでした。

モテないし夏
といった体育倉庫の顛末を真子とゆりに話す智子。

高3の夏だしそういう経験もないまま卒業するのも寂しいもんだと呟く智子に同意する真子。
しかし、ゆりはそんな真子にそういう経験が有ったろうと藪をつつきます。
付き合っていたというよりは、ちょっと一緒に帰ったり一度遊びに行っただけだと釈明。
高校最初の夏で、誰でもいいから付き合いたいと必死だったのではないかと真子は説明します。

真子を見ながらまたも失礼な想像をする智子をさておき、
ゆりにもそういうのがあったでしょうと話を切り替える真子。
ゆりの連絡先を知りたがった男子に教えたそうですが、
知らない連絡先からのメールは無視したそうで。
自分だけそういったエピソードが無いと打ちひしがれる智子でしたが、
そんな彼女たちの前に、いつかの男性が偶然通りかかりました。

久しぶりだねとにこやかに話しかけてくる男性。
智子は何とか平静を装おうとしますが、しどろもどろに返事をするしかできません。
それでも、ここら辺にお住まいですか?と何の気ない会話を繰り出せる様にはなっている智子。
彼は大学の帰り道だそうで、当たり障りない会話を続けてくれます。

少し話し、それではと手を振りあい別れた二人。
誰かと尋ねるゆりたちに、智子は私の初めてを捧げた人だと説明。

恋愛話はなくとも、夏は濃い事を思い出した智子。
今年も寂しくはなさそうだと思い耽る彼女に対し、友人たちは色々気になることが有る様です。

感想
お盆を挟んで3週間越しの『わたモテ』。
久しぶりのショートショートでの登場です。
一発目から加藤さん登場という俺得な流れのお話でしたが、
黒加藤さん良いわぁ…。
もうその一言に尽きる。
色々な加藤さんが智子の脳内でこれまでも思い描かれてきましたが、
引き続き色々と妄想してほしいものです。
一緒に水着でも買いに行ったらもう完全にヤバイお話になりそうな気がするー。
最近は日傘が当たり前のように使われていますよね。
一昔前だとセレブな奥様やお嬢様型だけのアイテムだった気がしますが、
今や紫外線対策に男ですら使ってたりしますものね。
紫外線なんて浴びてなんぼやろ!とも言ってられませんしね。
にしても、黒加藤さんに対して黒ゆりたちのイメージよ。
良く分からん現地語喋りそうって。
加藤さんの大コマに対してデフォルメしたらそりゃ何処かのお国の方々の様にも見えますわな。
そんな失礼な想像をする智子が勉強せずとも高得点を取れる保体のテスト。
ゆりちゃんはむっつりだから高得点って、自分自身もエロエロよって言ってるようなものですよソレ。
そういう判断で点の低い陽菜や100点のこみさんがいるかと思いきや、
まさかの真子まで100点という超展開。
加藤さんは正式名称でいうタイプだししっかり勉強しててもおかしくない。
初芝くんはオタクだしそういう方向で突き詰めていてもおかしくない。
こみさんは言わずもかな。
その三人に並び立つまさかの田中真子。

もう彼女自身もそういう風に思われるって分かってるのが良いわ。
実際どうなのかしらと聞いてほしいところだけど、
智子もガチレズさんにはそこまでがっつく事が出来なそうだ。
といった感じで友人たちと点数の見せ合いだと学校生活を楽しんでいる智子たちに対し、
ぼっち地獄変が静かに進行しつつある小陽ちゃん。
友人たちも茶化して楽しむ相手として認識しているのかからかいに行きましたが、
飼い主を見つけた子犬みたいなこの純真っぷり。
何かシッポめっちゃ振ってる様に見えるわ。

でも自身の性格が災いして、というところまで見えていない彼女。
さちに顔が広いからと自慢しているのも「憎めなくない」と思われてますし、
結局そういう所が大なり小なり煙たがられてるんですなぁ。
可哀そうにと言いたいところですが、如何せん性格上の自業自得ゆえ致し方なしといった所で。

これから彼女がどう転がっていくのかも、このお話の見所かと思います(笑)
小陽とは別の方向で難ありな少女・うっちーも今回しっかり登場。
かよさん方ももううっちーの「キモい」を受け入れている様で、
その感情に対し質問まで呈する様になってきました。
言われて気にして見に行くのは良いとしても、
その距離は流石におかしいぞうっちー。
女の先輩がめっちゃ見てくるとか話だけ聞けば羨ましいけど、
この絵面は全く羨ましくない。

結果、智貴には「キモさのかけらも無い」とのことで
うっちーはあくまで智子に対しての感情という事になります。
吉田×智貴派は安心していいぞ。元から心配してないだろうけど。

そのキモさの権化こと智子さんは体育館倉庫に閉じ込められるという
オタクであれば誰もが一度は考えるあのハプニングを自ら体現することに。
ただこれはあくまで「男女一組で」がミソなわけで、
一人で閉じ込められてもしょうがないと思うんですよね。
むしろ奥にいたカップルは智子がいなければ陽菜は気づかず閉めちゃってた訳で、
智子は期せずして「男女一組で閉じ込められるハプニング」という
リア充的イベントを一つ阻止した形になっていますね。

ただその代償たるや筆舌に尽くしがたいレベルだった様ですが。
カップルと密室に閉じ込められるとか耐えられないわ、色んな意味で。
でもまぁ15分で無事助けられたようで、今では笑い話と出来るそんなエピソード。
から繰り出された原幕四天王の一人・真子さんの元彼氏持ち疑惑。
そりゃ保体で100点取っちゃうような女ですから、その辺りもバッチリよ!という訳でもなく。

学生の頃は彼氏欲しい彼女欲しい言うてる奴ら一杯いましたものね。
「あの子と付き合いたい」じゃなくて「恋人がほしい」のならその辺の醤油差しでも恋人にしてろって話ですよ。
「恋人がいるというステータスが欲しいから付き合ってください」なんて、相手に失礼だとは思わないんでしょうかね。
まぁその年ごろならお互いそのステータス目当てって事もあるからwin-winかもしれませんが。
恋に恋するお年頃とは良く言ったものですが、その頃色々とやらかしていた智子さんの
懐かしの男性が久々に登場しました。
いつかの雨の日、智子に傘をくれた彼がいきなり登場。
喪5、喪15で登場して智子が初めて(の土下座)を捧げた彼です。

今やそれなりに対人対応も出来る様になった智子ですから、
今から改めて「あの時は傘をありがとうございました」とすればそこから始まるロマンスもありそうな予感。
そんな方向に行くわけないとは思いますが。
「初めてをあげた人」という言葉に「えっ!?」と言葉通りに受け取ってしまった真子と
「初めての何?」と彼女の言葉の意味を聞いたゆりのこの差が
保体の点数の差なのかなー。
それとも経験の差なのかなー。
そんな色々と気になる様なならないようなお話の続きは9月5日、
前回のショートショートは謹慎という爆弾がありましたが、今回は夏に向けてといった流れ。
期末も終われば後は夏休み、普通高3の夏ったら遊んでられませんけど
海だ山だとお話を転がして戴きたいものです。
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