『心臓に杭を打ちつけて』第18話 あらすじとネタバレ感想~思いと想いに挟まれて、少女の感情が爆発する

18/01/11web・スマホマンガ, 更新情報ジャンププラス, 心臓に杭を打ちつけて

ジャンプ+にて連載中、大宮嵐さんの『心臓に杭を打ちつけて』最新話が公開されました。

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心臓に杭を打ちつけて

前回の感想はこちら
『心臓に杭を打ちつけて』第17話 あらすじとネタバレ感想

 

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第18話【欲張り】

レンフィールドの策略により、絶望の淵に追いやられたブラム。
そんな彼の窮地に現れたのは、喧嘩別れしたはずのれもんでした。

教会のドアを叩きながら、ブラムを呼ぶれもん。
その声に救われるかと思いましたが、ブラムの胸中に有るのは恐怖。

れもんに会うのが怖い、頭を抱えるブラム
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

自らが突き放した彼女。
レンフィールドから言われたいつか裏切られるという言葉。

しかしながら彼女の登場が支障をきたすと考えたレンフィールドは、
ミナに追い払う様命令。
彼の冷たい表情にゾッとしながらも、命令に従いドアの前へ。

ドアを閉め、入口の前で対峙するれもんとミナ。
ブラムを追って辿り着いた場所からミナが現れた事に驚くれもんですが、
ここに辿り着いた事に疑問を抱くミナが問い返します。

出来る侍女・ファニュのGPS探知により到着
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

ミナまでいると思わなかったと笑うれもんに対し、
なんで来たのと冷たく言い放つミナ。

会ってどうするのか、質問するミナの問いに、
訳が分からず首をかしげるれもん。
ミナはれもんの返答も待たず、言葉を続けます。

れもんちゃんにはわかんないよ
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

私には彼の気持ちが分かる。
だから言える、どうでまた傷つけあう。
それなら離れるのがお互いの為でしょ?

その言葉を否定するれもん。
皆がみんな、気持ちの分かる相手とだけ関わるのか。
誰かと関わって傷付くのを恐れていたら、誰とも関われない。

そもそも自分とブラムやミナ、何が違うのか?
皆同じ。勝手に線引きしないでほしい。

持論を伝えるれもんに対し、
それが分からないから違うと言うのと、憤るミナ。

自分はレンフィールドの為に二人を監視していたと、
自ら明かすミナは、この姿を利用して近づいていただけで
全部嘘。だから友達はもう終わり。
そう決別の言葉を述べます。

れもんの言い出す言葉に身構えるミナですが、
れもんの驚きは予想とは違って。

ミナちん、聖女じゃないの?
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

余りの見当違いにそこじゃないでしょ!とツッコんでしまうミナ。
二人の気持ちを裏切って、騙していた。
レンフィールドがブラムの全てを壊そうとしているのを
知っていて手伝っていた。

良い子でもない優しくもない。
責めて嫌ってと、自らを痛めつけようとするミナ。

そんなミナが苦しそうに見えると諭すれもん。
もしも一緒に居た時間も関係も嘘だと思うなら、
そんな顔出来ない。

アタシ何言われても、ミナちんが好きだよ。

彼女の言葉に、涙を浮かべるミナ。
なぜ自分とこうも違うのか、
れもんの周りにはいつも笑顔があふれていて、
心から必要とされていて。

自分が本当に運命の聖女だったら、違っていたのか。

何でこんなに違うの!ずるい!
蓋をしていた感情が溢れ、その気持ちをれもんにぶつけるミナ。

呼吸を荒げるミナに、アタシのこと嫌い?と、
れもんが問いかけます。

嫌い。そう言い返そうとするミナですが、
彼女との思い出が頭をよぎりその言葉を防ぎます。

嫌いになれたらよかったのに
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

でも、あの人を裏切りたくない。
溢れる涙を止められないミナ。

ずっと誰かに必要とされたかった。
人と違うという事は、簡単に私を孤独にさせた。
ミナが、過去を思い返します。

見た目の違いで疎まれるミナ
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

髪色・瞳の色の違いで、疎まれて生きてきたミナ。
いつか、私を必要としてくれる人は現れますか?
教会で神に祈りながら涙を浮かべる彼女の前に、
一人の吸血鬼が現れました。

慌てるミナに、彼が声を掛けます。

凄く綺麗な髪だね。
きっと瞳も美しいんだろうな。

僕に見せてよ。そう言いながら頬に触れ、
髪をかき分ける。
涙を流す彼女の瞳を見て、ほら、やっぱりと微笑むレンフィールド。

その時、初めて世界が色づいて見えた。

それから月日が経ち、教会で話をしていたある日。
ミッション系の女子校、寮もある学校に進学した事を彼に伝えると、
僕もあの家嫌いだし、と意志を尊重してくれた。

神、ねぇ…と考え込むレンフィールドに、
あまり信じて無さそうですねと問うミナ。
まぁ吸血鬼が神を信仰してもねと返します。

まぁでも誰が何を信仰しようとは自由だと笑いとばす彼に、
貴方らしいと笑い返すミナ。

自らは、正直神がいるかは関係なく、
祈る事で心を保っていただけだと明かします。

利用するなんて罰当たりですよね、と笑うミナですが、
それで救われるなら何を利用したっていいじゃないか。
もっと自分勝手に生きなよ。とレンフィールドは返します。

でも、最近祈ってるとこ見てない気がすると
思い返す彼の横顔を見ながら、ミナは思います。

貴方と出会えたから
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

私を救ってくれたのは確かにあの人で、
初めて必要としてくれたのもあの人だった。
優しい言葉が全部嘘でも良い、
きっと私は捨てられる。
それでも好きなの。

顔を手で覆いながら、心の内を吐露するミナ。
ごめんなさいと繰り返すミナに対し、れもんは質問します。

どっちも好きならそれで良くない?
なんでどっちかだけなの?

そんな、多くを望むなんて、と否定するミナですが、
れもんは一つだけなんて誰が決めたのかと否定し返します。

欲しいものは全部手にすればいいじゃん。
笑いながら、ミナの考えを否定するれもん。
だから友達やめない!と、彼女を抱きしめます。

私なんかが欲張っても良いのか。
その時、レンフィールドに言われた言葉が頭をよぎります。

もっと自分勝手に生きなよ。

その言葉に背中を押されたミナは、切実な願いを口にします。

私と友達になってくれますか
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

れもんはもちろん快諾、もう友達でしょ!と手を握り笑いかけます。

そんな中、教会の中ではいまだ恐怖に苛まれ頭を抱えるブラムが。

そんなに苦しいなら
心臓に杭を打ちつけて 第18話より

そんな彼を笑いながら、レンフィールドが提案をします。

彼女に会うのが怖い、そんなに苦しいのなら、
あの子の血を吸えばいい。

全てを断ち切る甘いささやき。
ブラムはその甘言に身を任せてしまうのか。

感想

絶望がお前のゴールだと言わんばかりに叩き落されたブラム。
そんな彼を救うべくしてか、れもんが登場。

どうやって場所が分かったのかと思っていましたが、
出来る侍女・ファニュがやってくれてました。
スマホにGPSで探知って、流石としか言いようがない。
もう現代機器の扱いに長けまくりですね。
彼女ならRPGをぶっ放しても違和感無いわ。

辿り着いたれもんに対し、思いのたけをぶちまけたミナ。
恋慕、憧れ、後ろめたさ。
様々な感情が入り混じって全てをぶつけても、
独りよがりなだけで。

今まで誰からも思われず、存在すら無意味に思えていたミナ。
彼女が出会った吸血鬼は単に道具としてみていたとしても、
彼への想いから逃げることは出来ず。

とはいえ、れもんからしたらソレはソレ、コレはコレ。
いや、一応あなたを騙してブラムを陥れていたんですけどね。

『レンフィールドを想う』『れもんとも友達になる』
「両方」やらなくっちゃあいけないのは
ミナにとっては辛く、覚悟のいる事。

関係なしに押しまくるれもんさんがすごいわ。
うるせぇ!いこう!!ドンッ!って感じですね(笑)

ただまぁ、そうなるとブラムさんの扱いがね、大変な訳で。
友達は仲よくしようって言うし、好きな人はあいつ騙そうぜって言うし。
まぁその辺りはなる様になるんでしょうね。

親が一人でも、明るく生きてきたれもんと、
親が居らず、疎まれて自らを卑下に見てきたミナ。
お互いがお互いを知り、認め合い、晴れて友達となれた二人には、
これからも楽しい毎日が続きそう。

…なのですが、教会の中で徐々に暗黒面に落とされつつあるブラム。
彼はレンフィールドに囁かれるままに、愚行を犯してしまうのか。

これはアレですね、襲い掛かるブラムかられもんを守って
ミナが彼の凶刃にかかってしまう流れですね。

もしそうなれば、その時にレンフィールドが笑うのか怒るのか。
彼には是非笑って戴きたい。
ケラケラと嘲笑って戴きたい。
悪というのはそれでこそ輝くものですから。

次回更新は1月25日。
ブラムの、そしてれもんは一体どうなるのでしょうか。
乞うご期待。

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