『ファイアパンチ』第71話更新
ジャンプ+にて連載中、藤本タツキさんの『ファイアパンチ』最新話が掲載されました。
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ファイアパンチ
前回、アグニに消えぬ炎を浴びせたドマの孫・テナの発した炎により遂に復活したファイアパンチ。
その向かう先、ユダの目覚めから場面は進みます。
ネネトの運転する車の中、目を覚ますユダ。
何故自分が車に乗っているのか問うユダに、ネネトは昔の自分のことを覚えているのか尋ねます。
まだルナで無い頃のユダが行った所業。
その罪を償える場所に連れて行くと告げるネネト。
覚えているのは一つだけ、罪悪感。
兄さんの笑顔を見ると、自分が生きてはいけない存在だと思う位、何か酷い事をしたという罪悪感だけが胸に残る。
外を見ながらそう呟くユダは、自身の罪を教えてほしいとネネトに乞います。
ネネト達の向かう先では合掌をするサンに対し、スーリャとジャックが経過報告をしています。
アグニを気にするサンに、追いかけてくるだろうが炎にまとわれていないただの再生の祝福者など脅威ではないとのたまうジャック。
殺すのが無理でも脳に大きなダメージを与え続ければ記憶が消える。
その後は理想のアグニを作り上げれば良いと提案するスーリャに、何も分かっていないと一蹴する。
祝福とは何か、タバコとニコチンに例えるスーリャ。
祝福とはアグニが選んだ人に与える愛だと言うサン。
誠実味の無い態度を取り、サンからの問いかけに対し曖昧に返事をするジャック。
その瞬間、サンがジャックの首を切り飛ばします。
突然の行動に驚きを禁じ得ないスーリャ。
信仰が無い、アグニに失礼すぎると断罪するサンは、スーリャに対し立て続けに言葉を浴びせます。
理解の外にいるサンに対し、言葉も出ないスーリャ。
サンが言う。アグニ様がお前を殺せと言っている。
スーリャが言う。私にも聞こえるよ、そんな事は言っていない。
俺は嘘つきは嫌いだ。その言葉がスーリャの聞く最後の言葉となりました。
アグニという神の名の下に信仰の違える者を断罪し、サンは教徒の前で高らかに宣言します。
ユダに断罪の炎を灯し続け、世界を暖かくしよう。と。
今回、ユダとネネトのやり取りでユダの記憶が無い事が改めて明確になり、
スーリャの発言によりユダの記憶が無い理由も分かった形となります。
それでもアグニの笑顔で罪悪感が出てくるという事は、記憶が完全に消え去ってはいないのか。
それとも心に刻まれた思いだけが蘇るのか。
記憶を消せる、というのが一時的な喪失ではないのなら、ユダは自身の罪を自覚する事は出来ない物になります。
それでも今のユダなら、受け入れて身を捧げる様な気がします。
対して、10年という時を経てアグニを神として崇拝するにまで至ったサンは、彼をただの祝福者と揶揄する者を断罪するにまで至ります。
純粋すぎた少年はその純粋さ故か、信仰という名の暴走を始めます。
ジャック曰く「ニコチンを吸わせる」とされるユダは、アグニ教により再び樹になってしまうのか。
ファイアパンチとして復活を遂げたアグニの助けは間に合うのか。
間に合ったとして、サンと対峙した時にお互いの内面まで理解し合えるのでしょうか。
次回更新は10月16日。
二週間後となりますのでご注意を。