『終極エンゲージ』第45話 あらすじとネタバレ感想~妻に裏切られた男に見せつける主人公カップル
ジャンプ+にて連載中、江藤俊司さん原作/三輪ヨシユキさん作画
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第45話【切欠】
肩を並べ、ゲオルギウスと対峙したクリスとカルキ。
未来の王と女王と名乗った彼らに対し、
ゲオルギウスは訝しげに返します。
その心中では在りし日の妻・キュリアの姿が。

クリスは現れたカルキに対し、
折角遠ざけたのに戻ってくるとは、と苦言を呈しますが、
彼女はそんなクリスにツッコミを入れます。

相討ち狙いとかふざけないで下さいと注意する彼女は、
ご主人様が死んだら、もう旅が出来なくなると
悲しい面持ちでそう伝えます。
そんな彼女に対し、素直にゴメンと謝るクリス。
助けてくれてありがとうと感謝まで述べ、
改めて協力を依頼。

構えを取った二人のサイドに回り込むゲオルギウス、
肉人形がと侮蔑を口にしながら拳を振るいますが、
カルキが捌く形で攻撃をいなします。

その隙に妃技の8【覇槍ダグマキス】で一撃を見舞うクリス。
何とかガードしますが、続けざまに正面のカルキが
妃技の3【穿弓ウル・デッタ】で追い打ちを仕掛けます。

が、『卵』の加護を持つ腕で弾き、難なく回避。
四肢に加護がある事をクリスから忠告されたカルキ。
狙うなら胴体と意識を集中させます。
が、その隙を与えないゲオルギウス。
一気に詰め寄り再び連打するも、
全て捌ききるカルキ。

攻撃を捌いている後ろから跳び上がったクリスが
妃技の6【魔弾イルガンテ】で襲い掛かり、
ゲオルギウスは再び後ずさります。
二人の同調が完璧過ぎると考える彼は
真っ直ぐに見つめてくる二人の目を見て、
心から信じ合っているとでも言うつもりかと
憤ります。

攻撃が効いてはいる事を認識するクリスでしたが、
恐らく決定打を打ち込む前に
カルキの防御の限界が来ると心配しています。
事実、捌いている手はボロボロで、
息も上がっているカルキ。
攻撃の分担を変えたとして、
自分では攻撃を捌ききれない。
そう判断するクリスは、
何か決め手になる切欠を探し、考えるのでした。
そんなバトルの最中、ゲオルギウスに斬られ
倒れるファリアを開放するカーマ。
そこに、満身創痍のトリウィアが現れました。
肩口から切り裂かれた傷はふさがっておらず、
応急処置の状態。
そんななりの彼女に何で動けんの?と
率直に投げかけるも、愛の力という返事。

引き下がれないファリアもまた満身創痍の体を動かし、
ネトスト舐めんなよ。と、差し出された手を掴むのでした。
決めての切欠を探すクリスはゲオルギウスに問いかけます。
先刻自分の考えを聞いたなと、
自らの疑問を、何故そこまで王家を憎み滅ぼそうとするのかを。
時間稼ぎかと鼻で笑いながらも、
答えてやると了承するゲオルギウス。
それを問う者も、答えるに値する者も、
もう現れないだろうからな。
何処か寂しそうに、そう呟きました。

両親に「民のための王になれ」と育てられた幼少期。
尊敬する父と母がその身を捧げる「民」とやらは
さぞ素晴らしいものだろうと思っていた。
だが、王になってビックリした。
なんだあいつらは?
そう続けるゲオルギウス。
自由をよこせ、干渉するな、
だが困った時は助けろ、見返りは求めるな。
全宇宙の平等を謳うその口で、
自らの種族を優遇しろとほざく。
問題が起これば地球王家に丸投げし、
自身の過失には寛容と慈悲を求め、
こちらの過失は一切許さない。
「民」という存在そのものに
ほとほと呆れ果てている様子の彼。

傍に座り込むポポロも、
黙ってその言葉に耳を傾けます。
父上が甘い顔をして付け上がらせるから、
母上が弱者どもに権利を与えたがったから。

あんな奴らに俺たちの命を食い潰される謂れはない、
だから滅ぼす。
クリスとカルキを指さしながら、
そのためにお前らが邪魔だ。と、
戦う目的を、意義を答えたゲオルギウス。
その言葉を聞いたクリスはなるほどと一言置いた上で、
愚痴が長いな…と素直な感想を答えてしまいました。
王家関係なくクリスに殺意を覚えるゲオルギウスですが、
そんな彼に、改めて感想を述べます。

その言葉が理解出来ないゲオルギウスが
問い返しますと、クリスはこう答えました。
だって今の話、一度は全てを救おうとした奴からしか
出てこないぞ。と。
意表を突かれた様に、言葉に詰まる。
途中まで本気で頑張って、
でも出来なくて、
それでも無理難題を押し付けてくる
民が許せなくなったんだろ?
と続けるクリス。
全てを救おうとして出来なかった、
誰も分かってくれなかったから、
いっそ全てを滅ぼそうとした。
そう、ゲオルギウスの言葉に結論付けます。
そして、笑いながらやめれば良かったのにと
無責任な発言をするクリス。

大切な誰かのためや、
己の信ずるもののために。
お前には信じ守り支えてくれる者は
誰も居なかったのか。
思いとどまる理由になるような「誰か」が。
問いかけるクリスの言葉に、
そうなる筈であった者たちを思い返すゲオルギウス。
自らの名を王家に残した逸話『ゲオルギウスの嘘』。
自らの死亡説を流し、
反乱分子を決起させ一網打尽にした時、
その反乱分子を扇動していたのは、
妻・キュリア女王とその母星だと発覚した。
反乱分子とあわせ、叛逆した妻も手にかけた彼に対し、
その息子は必死に問い詰めてきた。
何故過ちを許して差し上げなかったのですか、と。

妻は裏切り、息子とは決別し、孤独となった王。
そんなものは誰もいなかったよ。
寂しげに、ただ素直にそう答えます。
戯れ言は終わりだと、話を切り上げるゲオルギウス。
貴様らでは俺を倒せん、
貴様ら以外のゴミどもでは
俺に傷ひとつ付けられん。
貴様らさえ殺せば全ては終わる!
意気込んで振るう手に、突如降り注ぐ斬撃。
『卵』の加護に守られはしましたが、
突然の攻撃にその方向を見上げると。

ボロボロの体に鞭を打ち、
トリウィアはディアナから授かった技、
妃技の13・超高速集中斬撃波【光刃リベラ】を撃ち下し、
見事ゲオルギウスの左腕を斬り飛ばしました。

接続面より内側を狙ったその斬撃に、
斬り飛ばされた腕に意識を向けたゲオルギウス。
その瞬間、胸元に触れる二つの掌。

隙を狙い、クリスとカルキ二人で
妃技の4【重砲デルグレア】を放ち、
クリーンヒットさせる事に成功しました。
吹き飛びながら、悔しげにクソどもがと言い放つゲオルギウス。
優勢に回ったクリスたち。
このまま押し通すことが出来るのか。
そして、その戦いの結末を座してます王たちの前に
クリスを裏切りゲオルギウスに組した青年、
ミムラ・クラーリオが現れるのでした。

感想
クリスとカルキの初の共闘、
熱い戦いが更に白熱してきました。
クリスが相討ち覚悟で攻める分、守りに徹するカルキ。
良い役割分担を言葉も介さず出来るのは
果たして同じ遺伝子故か、それとも愛故か。
にしても、「もう旅ができなくなる」の一言で、
ゴメンと謝ったクリス。
こんな素直な子でしたっけ?
もうコレあれかな、今更ながら凄い相思相愛なんですかね。
あのクリスが「あ、悲しませてしまった、謝ろう」とか
思っちゃうみたいな。
…何だかゲオルギウスを応援したくなってきたぞ(笑)
そんな夫婦(予定)の意思疎通っぷりを見せつけられた
ゲオルギウスさん。
彼の過去も今回語られました。
滅ぼす理由も、その道を進む訳も、
彼の王としての重圧に耐え忍んだ結果という事か。
そりゃそんな自分勝手な奴らの為に20年使わされて、
その後死んで。なんて言われりゃ納得出来ませんわ。
スピード違反を「そんなに出てなかった」だ
「皆やってる」だと寛容を求める癖に、
職務中の水分補給を「サボってる!」と槍玉に上げる
現代の社会と警察とか消防とかとの関係みたい。
まぁなんて風刺的。
そしてそんな彼の逸話『ゲオルギウスの嘘』で暴かれたのは、
反逆者だけじゃなかったんですね。
まさか奥さんが、ねぇ。
最初の回想では慎ましやかで清楚そうな方でしたのに。
でも生み出した妃技は【鏖牙】、
「みなごろし」の「きば」ですからね。
そう考えると、何となく分からんでも無い様な(笑)
妃技といえばトリウィアがやってくれましたね。
妃技の13【光刃リベラ】。
番外編9でディアナが授けたアレですよね、アレ。
テンションあがりますわ―。
女性二人して血反吐吐きながら頑張る姿、
素晴らしいですね。
何だかんだ仲良くなっちゃってまぁ。
腕の一本を持って行かれたゲオルギウスさん。
ここからどう頑張るのでしょうか。
「娘」一軍のミッヒと我らがピーヴリーちゃんは今何処。
ピーヴリーちゃんは前回カルキと対峙した
あの辺りの謎が残ったままですよ。
…やっぱりダイジェストも無しに負けたんじゃ…(笑)
そしてついに現れた反逆の徒・ミムラ。
ルス王たちの前に現れた目的や如何に。
彼の口から語られるのは、裏切りの理由か、
その真実か。
次回更新は4月8日。
気になる展開盛りだくさんで次回も楽しみです。
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