『終極エンゲージ』第47話(最終話) あらすじとネタバレ感想~首チョンパに始まり首チョンパに終わる
ジャンプ+にて連載中、江藤俊司さん原作/三輪ヨシユキさん作画
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第47話【終極まで】
ミムラのワクチンが空に虹を描く中、
遂に敗北を認めるゲオルギウス。

お前に負けるはずはなかったのだがな…と口にしながら、
ひとつ分からない事が有るとクリスに問いかけます。

カーマに入力した情報も途中までは嘘じゃない。
しかしいざ会ってみればそんなつもりは無く、
挙げ句宇宙を次に繋げる為に命を懸けると言う。
一体お前に何があった?
ゲオルギウスの純粋な疑問。
自身考えてなかった様で、逡巡するクリス。
そして、一つの答えに辿り着きます。

ミムラと共にカルキを育てていた頃、
彼女の成長に一喜一憂していた。
新しい妃技の習得に喜び、
一晩中熱が下がらないときには生きた心地がしなかった。
そんな彼女に、早く外の世界を見せてやりたいと思った。
自身が死んだ後も、宇宙で生き続けてほしいと願った。

その答えに、キョトンとするゲオルギウス。
要は子育てで丸くなったと?と要約すると、
クリスはそうかもと返答。
まさか複製〈クローン〉が敗因とは、と笑うゲオルギウス。
俺には何体育てても得られなかった変化だと納得します。
お前の勝ちだと宣言するゲオルギウスは、
彼にどんな王になり、どう民と向き合うのかと改めて問います。

視線もおぼつかないゲオルギウスはその答えを聞いて、
俺も同じくらい不真面目に、と自らを反省します。
それも知恵かも、と口にするも、肩を抑える手にすら力が入らず
崩れ落ちるゲオルギウス。

カルキは慌てて、ゲオルギウスの治療を申し出ます。
どうやって『卵』に取り込まれず生き延びたのか、
その方法を聞き出すまで死なれては困る。
肩を揺すり問い質すも既に彼は事切れ、返事もなく。
カルキの肩に手を置き、もうよせと諭すクリス。
カルキは、このまま王様になったらあと20年で死んでしまうと
涙ながらに訴えます。

俺を殺すんじゃなかったのか?と抱きしめながら茶化すクリス。
なに、そうなるとも限らないさ。と笑って彼女に語りかけます。
そこに現れたメリルが、事後処理について確認を始めようとしますが、
大声で割って入る女性が一人。
女王決定戦、途中で「中止」になったんだから
仕切り直しよね?ワンチャン貰えるわよね!と息巻くファリア。

更にはポポロからまさかの裏切り行為。

そして、肩を貸すトリウィアも、次は無いかな~と
力なさげに口にします。
勝ち逃げする気!?と慌てるファリアでしたが、
絶頂期終わっちゃったぽいし、もうご期待に添えそうにないんだよね、と
口惜しそうに答えるトリウィア。
もう終わったと告げようとする彼女の言葉を遮る様に、
ディスタがそんな事はないと励まします。

ディスタの言葉を受け、
トリウィアは次に向けて生きる事を決意するのでした。

再戦するなら私も出るぞと言いだすウルとマズー。
更には人数が足りない様なら私の弟子もとメリルが眼鏡を光らせます。

打倒カルキ!と一丸となり盛り上がる女性陣。
気圧されるカルキでしたが、クリスの確認に一言、
笑って答えるのでした。

そして20年の時が過ぎ、ジャナ星にやってきたファリア。
初代女王の銅像を見て一言。

向かった先の庭園では、ポポロとククマ、ミムラとピーヴリーが
15代地球王となるラーマ・ユガの即位に盛り上がっていました。

ディスタが補佐に着き、
さらにセラエラとミッヒもメイドとして働くようです。

そしてこの待ち合わせの中心人物、カルキとクリスが到着。
遅いよとぼやくミムラに対し、クリスは挨拶がてら報告します。

なんで首を!?いやなんで生きて!?と慌てるポポロたち。
そりゃ『宇宙の卵』に吸収されないためだと笑って答えます。
一瞬死ぬのは緊張したが、3分以内に首を繋げば問題なく蘇生出来る。
クリスは自慢げにそう続けます。

パクリだけど上手くいったな、と安心するミムラ。
まぁ父上の時にもやったしな、と答えるクリス。
ミムラの言葉に、もしかしてその方法を知る為に
手下になっていたのかと問うポポロ。
友情に篤過ぎて怖いんですけどとファリアもどん引き。

ミムラの答えに笑顔になる二人。
クリスはよく分からないフォローで話を切り替えます。

そして息子の前で何も言わず行った為、
めちゃめちゃ引かれたと笑い話に。

「私は女王決定戦で優勝してご主人様を殺します」
それは達成出来たわけだ、と笑うミムラ。
20年待つとは思いませんでしたけど、と苦笑するカルキ。
そして、カーマが準備した船に乗り込みます。
改めて手を取り、カルキを誘うクリス。

宇宙をくまなく回って、色々なものを見るんだ。

その誘いに、微笑み返すカルキ。
この命の終極〈おわり〉まで。と答え、
仲間と共に旅立つのでした。

感想
遂に迎えてしまいました最終回。
ゲオルギウスも敗けを認め、果てにはこの世を去ってしまいました。
宇宙滅ぼすための材料として、クリスに遅れを取らない様に
クローンを作っていた彼にとってそれはただの作業でしょうから、
クリスの様に愛情や愛着は湧かなかったんでしょうね。
その内の一人にでも最高傑作だと入れ込んでいれば、
少しは未来が変わっていたのかもしれません。
最後には自らの行いを反省し事切れた彼が残した最後の謎、
『宇宙の卵』からどうやって逃れたのかですが、
まぁクローンだなんだ平気で作れる科学力ですし、
ひょっとしてクローンに自分の記憶とか
埋め込んだのかなーなんて想像してましたけど、
思いの外力業(笑)
まさか首飛ばして逃げるって、それで良いのか宇宙の卵さん。
取り込まれた今までの王様たちがかわいそうだ。
父親で試したってのが何ともまた。
『卵』に取り込まれるか息子に首跳ねられるかって中々の選択肢ですよ。
まぁそのお陰で、夫婦仲睦まじく余生を過ごせてる訳ですし、
結果オーライだった訳ですけれども。
戦いも終わり、泣きの一回を願うファリア、
ピークを過ぎた事を自覚するトリウィア、
再戦に乗り気な面々と、様々有りましたが、
結局やっぱりカルキが優勝した様で。
二十年も経つとソレなりに老けますね、二人とも地球人ですし。
クリスのオデコの広さが気になって仕方ないね。
元々広めな感じでしたけど、コレは少し来てるでしょう(笑)

あと地球人種がどちらかというと短命なんですかね、ファリアも見た目変わってないし。
地球人で三十代であのファッションとなると中々厳しいものがありますが、
その辺は種族によりますからね(笑)
そして最後に一ネタ盛られた初代女王・グリムヴィアスさん。
惑星ジャナの為に立ち上がり女王となり、
隠居後は100年以上母星で暴れまわり、
回復後実の息子に首を跳ねられ、
マッスルなポーズの銅像を建てられ称えられる。
そんな皆から慕われた女王様でしたって説明するのかなー(笑)
グリムさんも草葉の陰から睨んでそうですよ、
いつぞやみたいな顔で。

そんなこんな色々と有りましたが、
ミムラの篤すぎる友情により定められた死から逃れ、
二人の夢を叶えることが出来たクリスとカルキ。
二人の旅はその命の終極まで続くことでしょう。
旅の終わり以降色々と巻きでは有りましたが、
しっかりまとまった良い最終回でした。
ただ、あわよくばカルキ対ピーヴリーちゃんが見たかった、
ソコだけが心残りです。
単行本の描き下ろしに期待しています(笑)
単行本最終巻、第五巻の発売は6月4日。
江藤さん三輪さんお二方の次回作含め、楽しみにしています。
連載お疲れさまでした。
6月7日追記※最終回のその後はコミック最終巻にて
ちなみに描き下ろしですが
三輪「皆のその後のハイライトをイラストで描きたい」
江藤「最終話のさらに未来の話を漫画にしたい」「「両方やるか」」
江藤「俺がネーム切ったら作画してくれる?」
三輪「もちろん!」という訳でオール三輪作画で両方入っております。お楽しみにいただければ!🙂✨ pic.twitter.com/ttAsR94Qdy
— 江藤俊司/es (@esfeb0203s) 2018年5月31日
2018年6月4日、遂に発売されてしまいました
最終第5巻。
これまでもディアナの軍人時代の話とか
チョコチョコと追加エピソードが盛り込まれていた
コミックスでしたが、
今回は原作・作画コンビでの描き下ろしを収録となりました。
発売から数日経ってようやっと読むことが出来ました。
扉絵から全力で読者をカーマの気持ちにさせてくる最終巻ですが、
最終回のその先がエピローグとして収録されております。
更にはルス王とディアナのお別れとか、
ディスタたちの婚活とか色々ありますが、
詳しくはね、見て。
エピローグもハイライトもコミックを買って見てとしか言えない。
最終巻の表紙とか見て気になった人は是非1巻から買って。
もうそんなダイレクトマーケティングしたくなるくらいに
終極まで楽しめる作品。
唯一残念だったのは、我らがピーヴリーちゃんの活躍が
描かれなかった事。
その点だけは残念でなりませんが
おわりまで楽しませて戴きました。
きっと仕切り直しの決勝戦はカルキ対ピーヴリーだったんですよ、
そして激戦の末、僅差でカルキが勝利したんですよ。
そうであると思っておきます(笑)
両名の次回作、本当に楽しみにしています。
「いや、いきなりコミックス買うのはちょっと…」と抵抗の有る方は
スマホアプリ「ジャンプ+」をどうぞ。
頑張ったら本編は基本無料で読めますので、
読んだ後に1巻から5巻までをお買い求めいただければ思います。